こんにちは!テンパです。
英語の単語を調べる時、Web上の翻訳サイトを利用すると便利ですよね。
Web上には翻訳サイトや翻訳アプリを含め、無料で使える翻訳サービスが多く存在しています。中でもGoogle翻訳や、Microsoftが提供しているBing翻訳は有名です。
でも、実際に英語の文章を翻訳してみると、「あれ!?なんか変な日本語だな」と感じることが結構あります。
翻訳を仕事にしているプロの翻訳家がいるくらいですから、自動変換の翻訳サービスにはやはり限界があると感じてしまいます。
そんな中、2020年3月下旬より日本語対応した翻訳サイト「DeepL」の翻訳精度の高さと、より自然なニュアンスでの翻訳がすごいと話題になっています。
そこで今回は、翻訳サイト「DeepL」のすごい点、他翻訳サイトとの比較、使い方について紹介します。
目次
無料の翻訳サイト「DeepL(ディープエル)」とは
言語向けの人工知能システムを開発しているドイツ企業「DeepL」が、提供している機械翻訳ツールです。
独自のディープラーニング(深層学習)を利用した人工知能(AI)により、精度の高い機械翻訳を実現しており、複数の言語間で翻訳が可能です。
Web上で利用できる翻訳サイトは、会員登録不要の無料で利用できます。その他にも、PC向けの翻訳ツールも無料で提供しています。
2020年3月下旬より日本語が対応になりました。
対応言語が11言語(2020年4月時点)
英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、オランダ語、ポーランド語、ロシア語、日本語、中国語
使い方
DeepL(ディープエル)の基本的な使い方は、他の翻訳サイト同様に翻訳したい文章をペーストするだけです。
①「原文」と「訳文」の言語を選択します。
②テキスト入力欄に文章を「入力」または「ペースト」します。
あとは自動で翻訳結果が表示されます。
基本的に無料で使用できますが、一度に翻訳できる文字数に制限(5000字以内)が設けられています。
「DeepL」のここがすごい!
「DeepL」はシンプルなデザインで使いやすく、多くの言語に対応しています。
また、Word(.doct)とPowerPoint(.pptx)といったファイルデータの翻訳も可能です。
・・・と、ここまでなら「Google翻訳」の方が、対応言語やファイルデータの対応拡張子が豊富で、音声入力などの機能も充実しています。
では、「DeepL」が翻訳ツールとして選ばれる魅力は何か?
- 翻訳精度が高い
- より自然なニュアンスでの翻訳
他の翻訳ツールと比較して、この2点が優れていると感じました。
短い文章の翻訳はどの翻訳サイトもそこまで違いがないことが多いですが、長めの文章を翻訳してみると精度の違いがはっきりします。
他の翻訳サイトでは文章のつながりが曖昧でわかりにくい長文の翻訳も、「DeepL」ではある程度の意味が通じる日本語で翻訳してくれます。
また、機械翻訳はどうしても文章が直訳で堅苦しい翻訳になりがちですが、「DeepL」の翻訳は「より自然に近い日本語」をAIが判断してくれます。
ちなみに「DeepL」では、独自に行った他社との比較調査の結果も公開しています。
画像出典:競合他社と比べると?/https://www.deepl.com/quality.htmlより
翻訳精度を他翻訳サイトと比較してみた
では、実際に英文を入力して比較してみます。
Japan declares state of emergency
Japanese Prime Minister Shinzo Abe declared a state of emergency on Tuesday in seven prefectures over a surge in coronavirus infections. But this is different from a stringent lockdown with fines and other penalties for non-compliance.
引用:日本が緊急事態宣言【Japan declares state of emergency】/やさしい英語ニュース倶楽部より
「DeepL」での翻訳結果
日本が非常事態宣言 日本の安倍晋三首相は火曜日、コロナウイルスの感染が急増していることを理由に、7つの都道府県で非常事態宣言をしました。しかし、これは、コンプライアンス違反に対する罰金やその他の罰則を伴う厳格なロックダウンとは異なる。 |
「Google翻訳」での翻訳結果
日本が緊急事態を宣言 日本の安倍晋三首相は火曜日、コロナウイルス感染の急増を理由に7つの県で緊急事態を宣言した。 しかし、これは、違反に対する罰金やその他の罰則を伴う厳格な封鎖とは異なります |
「Bing翻訳」での翻訳結果
日本、非常事態宣言 日本の安倍晋三首相は火曜日、コロナウイルス感染の急増をめぐって7県で非常事態を宣言した。しかし、これは、コンプライアンス違反に対する罰金やその他の罰則を伴う厳しいロックダウンとは異なります。 |
読みやすい英文を使ったせいか、どのサイトもしっかりと意味の通じる翻訳になってしまいました。
これではうまく比較することができませんが、「prefectures」という単語に注目してみると「Google翻訳」と「Bing翻訳」は「県」と翻訳しているのに対し、「DeepL」だけ「都道府県」と翻訳しています。
このニュースの場合は「都道府県」が正しい翻訳となるので、日本語として自然なニュアンスになるように言葉が選ばれていることがわかります。
今回の例はあまり良くなかったですが、実際にいろいろな英文で比較してみると「DeepL」のすごさを実感できると思います。
有料版やツール版でより便利に
有料版「DeepL Pro」
有料プランに登録すると「DeepL Pro」を使用することができます。
プランは3つあり、プランによって月に翻訳できる文書数の上限が異なります。(料金は年払い場合の月額で表記)
- Starter(5.99ユーロ/月)・・・文書5個まで/月
- Advanced(19.99ユーロ/月)・・・文書20個まで/月
- Ultimate(39.99ユーロ/月)・・・文書100個まで/月
共通していることは、オンライン翻訳の文字数制限がなくなるほか、入力したテキストと訳文と同時に破棄する機密性保持機能などを利用できます。
詳しくはこちら「DeepL Pro」
ツール版(PC向け)
「DeepL」はPC向けの翻訳ツールも無料で提供しています。OSはWindowsとMacの両方に対応。
インストールするとツールが自動起動されるので、翻訳を利用したい個所で Ctrl + C を2回押すとメイン画面が開き、自動翻訳してくれます。
メール、レポート、ブログなど、何を書いていても、どのプログラムを使って作業していても、瞬時に翻訳可能です。
ダウンロードはこちら「DeepL」(PC版)
【おまけ】音声翻訳は「ポケトーク」がおすすめ
いかがだったでしょうか。
まだまだ翻訳に改善の余地がありますが、従来の翻訳サイトと比較すると「DeepL」は翻訳精度が高く、より自然なニュアンスで翻訳することができたかと思います。
ちなみに音声翻訳は「ポケトーク」がおすすめです!
ソースネクストの「POCKETALK(ポケトーク)」は、互いに相手の言葉を話せない人同士が自国語のままで、簡単に対話できるAI通訳機です。英語からスワヒリ語まで計75言語でスムーズなコミュニケーションを可能にします。
まさにドラえもんのひみつ道具「翻訳こんにゃく」さながらですよね。外国語が話せなくてもこれ1台あれば、海外旅行も安心です。