薬剤師シリーズ

目薬・シロップなど、気になるお薬の保存方法と使用期限を薬剤師が解説!

こんにちは!テンパです。

「目薬やシロップ剤は、冷蔵庫に保存した方がいいの?」

「この薬はいつまで使って大丈夫なの?」

薬剤師として働いていると、よくこんな質問を受けます。
そこで、今回はお薬の保存方法と使用期限について、ご紹介します。

結論からいうと、薬によって保存方法、使用期限はそれぞれ違います

ただ、それを言ってしまうと身もふたもないので、病院や調剤薬局でもらう処方薬の保存方法と使用期限について、一般的な原則と薬の剤形(かたち)別に説明していきます。

その前に・・・

保存方法を間違えた薬、期限が切れた薬を飲むと、薬の効果が十分に発揮されません!
むしろ、副作用がおきやすくなるかもしれません!

なので、薬の保存方法と使用期限を自己判断するのは絶対にやめましょう!

テンパ
テンパ
わからないことがあったら、薬剤師にきいてみてねー

 

薬の保管方法と使用期限の原則

保存方法の原則

直射日光を避け、なるべく湿気の少ない涼しい所に保管しよう

Q.なぜ、光、湿気、高温を避けて保管しなくてはいけないのか?

A.薬が光や湿気、高温によって変質し、十分な効果を期待できなくなったり、体に思わぬ有害な影響を与えたりする可能性があるからです。

 

特に指示のない場合、薬は「室温」で保管しよう

Q.室温って何℃くらい?

A.室温保存は1~30℃です。

ほとんどの薬は以下の3つの保存温度に分けられます。

• 室温保存: 1~30℃

• 冷所保存: 15℃以下

• 冷蔵保存: 2~8℃

冷所保存からは、冷蔵庫に保管するといいですよ。
どの薬が冷蔵庫保存になるかは、薬剤師から必ず説明があると思います。

 

病院や調剤薬局からもらった状態で保存しよう

チー
チー
チーはオシャレさんだから、
オシャレな入れ物に移し替えるの

テンパ
テンパ
そうそう!それがだめなやつ!

チー
チー
なんでー?

製薬会社は、それぞれの薬の性状に合わせて製剤や包装に工夫をして、薬の品質の安定化を図っているので、薬はそのままの状態が一番保存に適している状態です。

薬の入っている包装や容器から、別の容器等に移し替えないようにしましょう。

 

使用期限の原則

使用期限が記載されていないものは、処方日数内で飲みきる(使い切る)ことが原則です。

使用期限が記載されていない薬ってあるの?

病院や調剤薬局からもらう薬には、使用期限が記載されていないものが多くあります。
例えば、錠剤やカプセル剤などの飲み薬です。

薬の使用期限は、一般的に適切な条件下で未開封の状態で、製造後3年は品質を保つことが保証されていますが、実際に患者さんの手元に届く頃にはもっと期限が短くなっています

また、いったん開封すると、この3年間という保証が無効になります。 

処方された薬は医師や薬剤師の指示にしたがって正しく服用し、余ったものを別の時に使うようなことはやめましょう。

でも、痛め止めなど頓服薬などは、症状が出た時に飲む(使う)から、いつ飲み(使い)終わるかわかりませんよね?

テンパ
テンパ
そうなのです!
なので、剤形(かたち)別の保存方法と使用期限の説明をするね。

 

内服薬について

錠剤・カプセル剤

【 使用期限の目安 】
1年

【 保存方法 】
錠剤・カプセル剤は、一般的にプラスチックのヒートシールに包装されているので、包装から出さずにそのまま、室温保存(1~30℃)で保存します。
中には湿気を吸いやすいものもあり、包装の中に乾燥剤が入っているものもありますが、包装を開けなければそのままの保存でOKです。

 

粉薬

【 使用期限の目安 】
• 錠剤やカプセル剤のように、密封されたヒートシールで包装されている薬は1年。
• 病院や調剤薬局で分包された(別の袋に入れ替えられた)薬は3ヶ月。
(分包された薬は湿気を帯びやすいためです。)

【 保存方法 】
室温保存(1~30℃)で保存しましょう。

たまに冷蔵庫に保管しているという話を患者さんから聞くことがあります。
確かに冷蔵庫は湿度が低く、冷蔵庫内の温度も室温(1~30℃)内ではあるので、問題ないように思えますが、冷蔵庫から取り出した後、急な温度差で湿気を帯びるおそれがあるため、おすすめしません。

 

シロップ剤

【 使用期限の目安 】
• 未開封のものは、容器に記載された使用期限まで。
• 開封したものは、冷蔵庫保存で開封後約2~3カ月。
• 病院や調剤薬局で分包されたものは冷蔵庫保管で1~2週間以内。

【 保存方法 】
基本は冷所(15℃以下)で保存しましょう。
シロップ剤の場合は、数種類のシロップ剤が混ぜられていたり、1回の服用量を計りとりやすいように、精製水で賦形されていることが多々あります。
そのため、どうしても菌が繁殖しやすく、未開封のものと分包されたものでは、期限に差があります。

 

外用薬について

外用剤は基本的に、包装や容器に使用期限が記載されています。

点眼薬・点耳薬

【 使用期限の目安 】
• 未開封なら、記載されている使用期限まで。
• 開封後は1ヶ月。

【 保存方法 】
室温保存(1~30℃)でも問題ないが、冷所保存(15℃以下)の方が安心。例外的に冷蔵庫で保存するものもあるので注意が必要。また、光によって分解しやすいものが多く、付属の小分け袋にいれて保存します。

 

軟膏・クリーム剤

【 使用期限の目安 】
• 未開封なら、記載されている使用期限まで。
• 開封後は半年。

【 保存方法 】
室温保存(1~30℃)、例外的に冷蔵庫で保存するものもあるので注意が必要。

 

シップ・テープ剤

【 使用期限の目安 】
• 未開封なら、記載されている使用期限まで。
開封後は1ヶ月。

【 保存方法 】
室温保存(1~30℃)。

 

点鼻薬

【 使用期限の目安 】
• 未開封なら、記載されている使用期限まで。
開封後は1ヶ月。

【 保存方法 】
室温保存(1~30℃)

 

吸入薬

【 使用期限の目安 】
開封前後関係なく、記載された使用期限まで。

【 保存方法 】
室温保存(1~30℃)

 

坐剤

【 使用期限の目安 】
包装に使用期限が記載されていないため、包装を開けない状態で1年。

【 保存方法 】
坐薬には、冷所(15℃以下)のタイプと、室温保存(1~30℃)可能なタイプがあります。坐薬の基材は体温で溶けるものが使用されているため、30℃を超えると溶け始めるため、夏場は冷蔵庫で保存するのがよいでしょう。

 

注射薬について

インスリン

【 使用期限の目安 】
• 未開封なら、冷蔵保存(2~8℃)で記載されている使用期限まで。
• 開封後は1ヶ月。

【 保存方法 】
未開封なら、冷蔵(2~8℃)で
凍結を避けて保存。開封後は室温保存(1~30℃)。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
 
ひとまとめに薬といっても、様々な種類がありますので、それぞれの性状に合わせて、保存方法と使用期限を守ってくださいね。
 
薬剤師に聞くのは気が引けるという方もいらっしゃるかもしれませんが、自己判断で薬の扱い方を間違ってしまうと、薬の効能が弱まってしまうことも考えられます。
質問にはきちんと答えてくれると思いますので、わからないことは遠慮せずに薬剤師に聞いてくださいね。
 
参考になれば幸いです。
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